2012年10月4日木曜日

INTER MOTO2012そぞろ歩き


102日からドイツ・ケルンメッセで恒例のINTER MOTOが開催された。この伝統あるバイクと自転車のショーが始まると、ヨーロッパの秋も本番になってくる。同時に、翌年に向けてのミューモデル達の顔ぶれが見えてくるのである。

これまでのINTER MOTO違いは大掴みには、用品メーカー等の関連ブース出展が少なくなった観があるものの、全体のメーカー各社ブースサイズや展示ディスプレイの内容についてはいつもと変わらない賑やかさがある。むしろ、このショーを狙って展開するメーカー、あるいは11月のミラノを狙うメーカーもあるようで、そのあたりの思惑と狙いが見え隠れするのが面白い。

102日は、いわゆるプレスデー。各社は今年もこぞってプレス向けに力入るプレゼンテーションを行う様は、やはりヨーロッパでのバイクビジネスのサイズの大きさを物語る。そんな中での今回の傾向としてはスクーターが主役となりつつあったのが印象的だった。電気スクーターも増えてきていたし、各社がスクーターを中心にヨーロッパ市場拡大方向性を感じさせるものだった。

しかし、やはりここはドイツ。本国BMWは今年もこのショーを一番に盛り上げてくれていて、Pプロモーションビデオ&バックバンドで、新型R1200GS登場する様は圧巻。新しいR1200GS各部デザインが流線状に曲線で立体感を出し、配色もマットな部分と光沢感コントラストバランスが良く土や泥イメージではなく、ロングツーリングへの誘いを表現したイメージが強く、高級感を身にまとったさまは、格好良い!の一言。クルマでもスポーティーさと豪華さを表現するためにマット塗装が流行っているが、いち早くそれを取り入れるあたりにBMWのセンスとパワーを感じないではいられなかった。

また、完全の一つのカテゴリーを確立したツアラーにも積極的に取り組むKTMがニューモデルの1190ADVENTUREを発表。フルラインナップの展示もあり、もはやヨーロッパで2番目のメーカーとなった底力をしっかりとアピールしていた。

ドゥカティは、新開発のスカイフックサスペンションを採用したムルティストラーダ、20周年記念のモンスターシリーズ、スーパーバイクシリーズに投入する1199パニガーレを初公開していた。

一方、日本メーカーでこのショーに一番力を入れた観があるのは、SUZUKIだった。SUZUKIは今年が60周年記念とかで、その盛り上がりは群を抜いていた。イベントにも力を入れており、ケビンシュワンツ&ヨシムラ社長トークショーには多くの人が集まっていたし、新型車輌Pプロモーションビデオは3Dで制作されていて、配られた3Dメガネを着用して見るプロモーションビデオなかなか見応えがあった。

SUZUKI
新型車輌はスクーターBURG MAN AN650アメリカンタイプSUZUKI  INTRUDER C1500TSUZUKI未来を感じさせるSUZUKI-V-STROM 1000  CONCEPTデュアルパーパスモデルも発表展示されていた。継続車輌の人モデル、隼  GSX-Rのプロモーションにも抜かりなく、ファンへのアピールを行っていた。

また、カワサキもヨーロッパでの根強いファンに向けてのブランドイメージのアピールを狙い、独自の世界をストレートに打ち出していた。その一つは、歴代のZシリーズを展示して、ダイレクトにZシリーズのイメージの流れを表現しながら、新発表のZ800Ninja ZX-6Rの現世代をアピールしていた。

ミラノショーをターゲットとしながらも、ホンダはダカール参戦発表と久々のワークスマシンであるCRF450Rally50ccスクーターのニューモデルNSCが目新しいが、継続モデル、現行モデルを中心とした展示となっていた。また、ヤマハは来るシーズン再びV・ロッシを迎えるMotoGPのプロモーションに力を入れ、FJR1300、次世代のカテゴリーの確立を目指す新型3気筒エンジンのコンセプトを発表を行った。

一般公開が始まった103日は水曜日。水曜が休みの業種やお店も多いためか、会場に家族連れも目立ち、今年のインターモトはこの日からが本番と言った賑わいを見せていた。(T.Hirayama)   




NewBMW1200GS またしても人気となること必至。
新世代のフラットツイン。やはりBMWを代表するエッセンス。
KTM 1190ADVENTURE
SUZUKI BURG MAN 650    
来る年のダカールに参戦するHondaのワークスマシン。CRF450Rally。
Honda NSC50R
Yamaha FJR1300
Yamaha New3CylinderConcept