2012年9月21日金曜日

Hondaの中長期に関しての社長会見から



9月21日、HONDA青山本社で中長期の取り組みについての社長会見が行われた。席上、伊東孝紳社長は、2010年に「良いものを早く、安く、低炭素でお客様にお届けする」という「次の10年の方向性」を定め、Honda独自の技術や知恵・工夫で魅力的な商品を具現化し、「買って良かった」と喜んでいただけることに、全力で取り組んできたこと。また、パーソナルモビリティーメーカーとして、CO2の大幅低減に向けた取り組みも積極的に展開してきこと述べ、昨年は、東日本大震災とタイの洪水の影響により、全世界での生産停止、未曾有の円高や電力不足などへの対応を余儀なくされたが、そこから素早く立ち直り、今では、現在では攻めに転じる段階に入ることができている現状を説明し、「創業以来、技術で多くの人々の生活をより便利に、より豊かにしていきたいという想いで、数々の商品を届けてきた結果、昨年度は、二輪車で1,500万人、汎用製品で580万人、四輪車で310万人、合計で2,390万人を超えるお客様と喜びを分かちあうことができ、次の中期計画の最終年度となる2016年度には、二輪車、汎用製品、四輪車をあわせて、全世界で3,900万人を超えるお客様と出会い、喜びのさらなる拡大を目指す」と発表した。

二輪事業では、引き続き拡大が見込まれる新興国市場でのさらなる成長を原動力とし、今後も積極的に事業を展開し、アフリカや中南米諸国などの新成長市場にも参入し、2016年に世界中で2,500万台の二輪販売台数を目指すこと。また、大型二輪車については、New Midシリーズに続き新しいコンセプトの大型モデルを投入する。来年1月開催のダカールラリーへの24年ぶりのワークス参戦すること。MotoGPマシンの技術をフィードバックしたスーパースポーツバイクの開発に着手したことを発表した。

さらに、汎用パワープロダクツ事業の展開にも触れ、発電機、耕運機、芝刈り機、除雪機、船外機など、ライフステージのあらゆるシーンに役立つチカラを提供してきたこと。今後は、様々な製品の電動化や知能化による新たな商品開発を展開するとともに、コージェネレーションユニットを将来の創エネルギー技術の中核と位置づけ、さらに力を入れていくと述べ、四輪事業では、競争力のあるコストで、ベストな仕様を実現する【グローバルオペレーション改革】を、【6地域同時開発】【現地最適図面】【生産効率向上】の取り組みで推進し、2013年から発売する新型フィット(ジャズ)シリーズで、それぞれに個性のちがう、フィット(ジャズ)、シティ、小型SUV2年以内にグローバルで展開することなどや内外での生産体制や発表、成熟市場では300万台以上へ、新興国市場でも300万台以上に拡大することによって、2016年度に、全世界で600万台以上の販売を目指すとことを発表した。

また、現在国内で大人気のNシリーズ第三弾N-ONEを11月に発売し、それを皮切りに、今後2015年までに、新たに軽自動車を6モデル追加し、マーケットでの圧倒的な商品力によりHondaのプレゼンスを飛躍的に高めていき、次世代スーパースポーツNSXに加え、日本において、今後投入予定の軽自動車6モデルの1つとして、アグレッシブな走りを実現するオープンスポーツカーを2014年に発売すること、その他、北米、欧州、アジアでの製品展開、ハイブリッドやプラグインハイブリッド、バッテリーEV、高いハンドリング性能を実現する世界初の新技術「プレシジョン・オール・ホイール・ステア」を搭載したAcuraのラグジュアリー・フラッグシップセダンである新型RLX11月のロサンゼルス・オートショーで初公開することも明らかにした。

HONDAの現状と今後に望む攻めの姿勢が、二輪、四輪とも鮮明に謳われた今回の社長会見、この様子と詳細は、http://www.ustream.tv/channel/honda-news-channel UstTVで見ることができる。


またその後に、本田技術研究所 二輪R&Dセンター常務執行役員兼ホンダ・レーシング社長である鈴木哲夫氏の囲み取材では、2輪の今後について、インド、ブラジルをのぞく南米、アフリカで販売台数を伸ばし、ミャンマーやバングラデッシュ等も加えて2500万台は達成可能であると考えていることや、2020年には3000万台も狙えること。大型モデルの伸び代は少ないが、新興国では先進国のイメージを追う傾向はまだ続くので、成熟市場での大型モデルやレース等の活動も含めて力を入れてゆくことなどが語られ、南米のオフロード人気を背景に来る年のダカールラリーへの参戦を決めたこと、優勝を狙っての参殿であると同時に参加マシンの市販やパーツの販売も行うなのどの今後の展開も明らかにされた。さらに、’87年のRC30の現代版とも言える新たなスーパースポーツモデルは、MotoGPクラスのCRTマシンのベースモデルともなり得る存在で、4輪のスーパーカー並みの価格にはなるであろうことなども語られていた。
(モリヒサシ)

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